映画、『雲のむこう、約束の場所』鑑賞
昨日、『秒速5センチメートル』と一緒に『雲のむこう、約束の場所』も観てきました。
こっちに関しては、本当に予備知識一切無しで鑑賞。
廃墟好きとしては、廃線になった鉄道駅が気になっていまして。
片田舎のお話かと思っていたら………。
これ、SF作品だったんだぁ(^^;
途中から戦闘シーンも入り、ミリオタの俺、超歓喜w
世界観の設定、物語の展開、キャラクターの個性。
ぐいぐいと襟首を掴まれるように、引き込まれていくのが自分でも判る。
ちくしょう………。
これ、映画館で観たかったなぁ。
細田監督の『時をかける少女』のように、何度も映画館へ通ったに違いないない。
世界観の設定が、中学時代、三年後、平行世界と多層的な構造になっており、全てが上手く重なっている。
それが物語に大きな深みを与え、先の展開が読めずストーリーへのめり込む遠因になっていると思う。
恋愛ものとしてみても、その純粋な想いがとても透明で。
思春期特有の肉体関係の無い、想いだけで紡がれる恋愛詩が、熱く、悲しく、切なく。
『ジュブナイルは、かくあるべき』というお手本のようなシナリオだと思いました。
幾つか疑問に思う部分(巡視船に銃撃された後とか)もありましたが、完成度の高さが矛盾点を打ち消してあまりあるかと。
最後の『無くしてしまうもの』の正体には、正直やられたと思いました。あのオチは上手い。
画像に関しては『秒速5センチメートル』でも同じ事を書きましたが。
背景がとにかく高レベルで素晴らしい。それでいて、アクションシーンやヴェラシーラの飛行シーンなど、動きとしての映像も卒がない。
実写にも引けを取らない美しさは、間違いなく映画としてトップクラスにあると思う。
ヒロインである、沢渡佐由理がとても可愛いわぁ………。
もっとも、新海監督描く女の子は、キャラに思い入れが詰まっていて、どの子も魅力的ではありますが。
男キャラも年齢に幅があり、自分の役割を淡々とこなす姿は、どのキャラも格好いい。
逆に駄目なキャラがいない気がする。みんな良い人ばかりで。 『秒速5センチメートル』でも、同じことが言えますけどね。主人公が一番ヘタレなのもw
もっとも、この映画の主人公はちゃんと約束を守ったので、一緒にしたら可哀想ですが。
BGMや主題歌に関しても文句なし。
好きな子が弾いていたバイオリンを、同じ曲を憶え練習する主人公。曲の音色も加味され、あのシーンは印象に残りました。
感想をまとめると。
アニメ史上、傑作の一つ。
アニメ好きで未見の者は、今すぐ観るべし。
やっぱり最後はハッピーエンドが良い。
『秒速5センチメートル』の結末がアレだっただけに、強くそう思う。
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