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2009年10月25日 (日)

映画、『秒速5センチメートル』鑑賞(少しネタバレ)

 ずっと未見だった『秒速5センチメートル』を、本日、とある上映会で観てきました。

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 まず、感想を一言でいうと。
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 実は『秒速5センチメートル』、今回が初見でした。
 つい先週、映画のプロモを偶然見かけまして。
 本編を見たいと思ったものの、家の小さな画面では感動出来ない。
 どうせなら、大きなスクリーンで鑑賞したいっ!!
 そう思い早速調べたところ、運良くプロジェクター持ち込みの鑑賞会をmixiのコミュで発見した次第。


 プロモでも感じましたが、背景のクォリテイがとにかく高い。実写かと思うくらい。
 また演出のレベルも素晴らしく、コンテの切り方など場面展開のそつがなく。
 『映画館で見ていれば良かったなぁ』と何度も思いました。
 個人的には、踏切で往復で走ってくる小田急線の演出に、ぐっと来ました。アレは動画だからこそ出来る技だと思います。

 背景に力が入ってるせいか、キャラの動きはそれほど激しくないのですが。
 女の子の何気ない仕草など、キャラ作りに制作者の拘りが感じられて、どの子も可愛い事この上ない。

 男キャラはというと…………。
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 お前は女の子を何人泣かす気かと。約束したなら、ちゃんと連絡取れよと小一時間…(以下略

 私自身、過去に2回遠距離恋愛をした事があり、主人公の気持ちは痛いほど判るが、判るだけに腹も立つ。
 映画の質が極めて高いだけに、あの結末は大きなストレスとなりました。
 
 シナリオに関しては『秒速5センチメートル』『雲のむこう、約束の場所』ともに、『中学の頃の約束&それを引きずる男女』という内容なので、次回作はどうなるのやら。
 あと、男女における性的な臭いが、とても薄い事も気になりました。
 細田監督の『時をかける少女』『サマーウォーズ』は意図的にあえて外したように思えるのですが。
 新海監督の場合、プラトニック・ラブが前面に押し出され、性的なものは忌避されている印象を受けました。
 なぜそう思ったかといえば、描かれる恋愛がどれもロマンチックで………。
 恋愛の理想型とでも言いましょうか。
 それ自体は悪くないのですが、現実感が少し薄れている気もしました。

 最後に音楽ですが。
 主題歌の『One more time, One more chance』は怖いくらい嵌っていました。この映画のために作ったのかと思うくらい。
 効果音は画像の質を上げる事に一役買っていたと思います。


 感想をまとめると。
 全体的に高レベルの作品。ただ、結末にはモヤモヤしたものが残る。
 以上が『秒速5センチメートル』の個人的な感想でございます。

 もう一度観たいかと言われると…………。
 映像は良いんだけどなぁ。
 あの結末がなぁ。
 やはり過去のトラウマが原因でせうか?(´・ω・`)
 第三部の前に、主人公が恋人と縁を切る描写があれば、印象は全く違っていたと思う。
 別れた上で、思い出を引きずっているのなら、むしろ主人公に同情するのに。

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